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独りよがりで良いじゃない

金貨玉条?

1万円札の原価をご存知だろうか。

約20円だそうだ。

お金というものは、それ自体に大した価値はない。そこに付与された価値は、それに見合う事物と交換されて初めてその機能を発揮する。

何故突然こんな話をしているかと言うと、先日6万円ほどするドライヤーを買おうとして父親に全力で止められたからだ。これまでの人生において、父親の言いつけを無視して良い結果になった試しがない。2ヶ月以内にショートへアにしようと思っていることもあり、購入は見送ろうと思っている。

しかし、1万円札6枚など、言ってしまえば原価120円のくたびれた紙の束だ。それが乾かすたびに髪がサラサラになるという高性能ドライヤーと交換してもらえるならば、そうした方が実用的ではないか。と、少し反抗的に屁理屈をこねてみたのだ。

そう考えると、貨幣の価値の危うさが少し怖くなった。バブル景気では、「土地の価値は上がり続ける」という信頼が土地の価値を高めた。そのため、「土地ってそんなに価値のあるものか?」と誰かが気がついた時、土地の価値が暴落したのだ。

なぜ同じことが貨幣では起こらないのだろう。

あいにく経済学の心得のない私は、日本銀行が貨幣価値の均衡を保つために行ってくれているであろう措置について何も知らない。何も起こっていないということは、何とかしてくれてるんだろうなと漠然と感謝しているのみだ。

しかし、いくら日銀さんの努力で21万円札に9,980円の価値が付加されているとはいえ、やはり紙幣はただの紙幣だ、金科玉条とはいかない。もちろん浪費は良くないが、お金は自分にとって価値のあるものと交換して初めて役に立つということも忘れてはならない。

 

ただ、こんなことを免罪符に財布の紐を緩める訳にもいかないため、水を差しておく。

1円玉の原価は約2円!