withme

独りよがりで良いじゃない

コントラバスの波

ここ一ヶ月ほど、パソコンの調子が悪かった。

起動しても、YahooやGoogleは勿論、WordやPowerPointすら開けないのだ。重たいどころの騒ぎでは無い。何度電源を切って立ち上げ直しても同じことの繰り返し。人類の叡智の集合体も、こうなってはただの重たい箱だ。

いくらスマホがあるとはいえ、レポートやプレゼンの作成にはやはりパソコンの方が使い勝手が良い。というか、パソコンでないとできない。自宅や大学のパソコンでその場をしのいできたが、いちいちデータをUSBに保存しなくてはならないし、持ち運んで好きな時に好きな所で作業することも出来ない。

大学入学時に生協で購入したパソコンであるため、品質は信頼出来るはずなのだ。そんなことを悩んでいると、InstagramのストーリーやらTwitterのタイムラインやらで多くの友人が同じくパソコンの不具合を嘆いていた。当然と言えば当然だが、生協でパソコンを購入した人ばかりだ。

要するに寿命か…?と半ば絶望していた。経済活性化のために、世の中の製品には恣意的な寿命が設けられているのだ。現社で出てくるキチンの波、ジュグラーの波、コンドラチェフの波のうちなら、ジュグラーの波に当てはまる。いやしかし、それにしては短い。一年ちょっとではキチンの波にも満たない。というか不良品と言っていい。

そんな折、大学の購買でとあるポスターを見かけた。「生協のパソコン無料相談会」というものだ。願ってもない機会に喜んでパソコンを持っていくと、ほとんど相談もしないうちに「直しておきますので30分後にまた来てください。」と言われた。話の早さから察するに、生協パソコンは一年ちょっとで不調になるのがお約束らしい。「ほかのお友達にもこの相談会のこと教えてあげて」とも言われた。よくご存知で。

結果的に、私のパソコンは見事復活した。担当してくれた男性が、何をどうしてくれたのか説明してくれたが、機械音痴の私にはさっぱり理解できなかったため割愛する。直すついでにウイルスバスターのアップデートとパソコン本体の清掃までしてくれたらしく、感謝してもしきれない。

1ヶ月も私を悩ませた問題が解決し、パソコンも気持ちも軽くなった。新たな問題は、パソコンが動かないことを言い訳に後回しにしていた数々の課題と向き合わなければならないことか。